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おぼえがき

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生揚(その三)

2018-08-09
「うすくち醤油は控え目に」こんなコマーシャルが流れていた時代がありました。一般にうすくち醤油は塩分が高いという認識です。本格派は確かにその通りと言えますがすべてがそうだとは言い切れません。製品としてのうすくち醤油の定義は極端な話、色が基準値以上に薄ければいいだけなのですから。
 とは言え色の薄さが命のうすくち醤油の製造に際してはやはり「うすくち生揚」を用いた方が上質です。原料とその比率そして種菌まで「こいくち」とは別物専用品だからです。
そして何より濃口の香ばしさに対して淡口らしい爽やかな香りをまとうことができます。
 設立当初協業工場ではこれを造っていませんでしたが意欲ある組合員の要望を入れラインナップに加えることになりました。
そこで当時の一工夫、大野醤油らしさを発揮できるように米粉を混醸することでほんのりとした甘みが付与されたのでした。

生揚(その二)

2018-08-06
協業工場が出来る前は醤油屋さんそれぞれがアミノ酸液を自家製造していましたが公害にも比する状況がありました。これを一か所に集約することは急務だったと思われます。その上本醸造生揚とアミノ酸液の両方を生産するということは新式醸造をするにあたって大きな利点となりました。そして新式醸造からできる「新式」生揚を用いた醤油は当地の嗜好に合致し主流を占めるようになりました。
 その後原料不足の改善から全国的に本醸造への回帰傾向が強まる中、アミノ酸液の協業製造も困難となり新式醸造は廃れることとなったのですが、混合における寄与率を基準としてラベル表示の製造方法の分類の中で現在はない「新式」が一時的に生き残りました。
 さて本来の新式生揚は製造しなくなったものの似たものは作れないのでしょうか。協業工場が出した回答が「混合生揚」です。
なぜだかわからない「黄金比」の発見です。

生揚(その一)

2018-08-04
協業工場では複数の生揚を生産しています。
それぞれの名称は原材料に起因したもので、時代の要請とともに多種化してきました。
 創業以来主力の「濃口」は国内製造の醸造用脱脂加工大豆と北米小麦から造られます。連続蒸煮管でそのまま蒸し上げられる効率の良さと搾りの段階で油が出ないため大量生産に適しており高度成長とともに消費量も一気に拡大しました。
 装置産業である醤油工場では味の差別化ができにくいという難点を潜在的に抱えていると言えます。伝統産業でもあり完成度が極めて高いことも挙げられます。
「大野醤油」であるためには何が必要か。
最終製品は組合員企業の火入れ調合に関わる部分ではありますが総じて甘口に仕上げられますので糖類をはじめとする調合物の長所特徴を活かせることが求められます。
発酵醸造の過程に一工夫が必要ですね。

製造方法

2018-08-04
醤油と一口に言ってもその製造方法によって大きく味の違いが現れます。
一、本醸造 本来の製造方法で生産量の八割を占めています。JAS規格で特級以上のものがこれに当てはまりますが醸造方法は多岐にわたります。多数派は大豆あるいは脱脂加工大豆と小麦を用いる「こいくちしょうゆ」と「うすくちしょうゆ」です。そのほかは大豆主体の「たまりしょうゆ」、小麦主体の「しろしょうゆ」があります。うまみを増すために醤油で醤油を仕込む「さいしこみしょうゆ」という特殊な方法もあります。
二、混合醸造 原料不足の時代に醤油諸味にアミノ酸液を発酵槽で混合して一緒に醸造する方法で当時は新式醸造と呼ばれていました。
現在ではほとんど見られません。
三、混合 火入れの段階で本醸造生揚とアミノ酸液を混合します。うまみを強調でき薄色に仕上げることも容易です。

一麹・二櫂・三火入れ(その五)

2018-07-30
生揚醤油はローリー車で組合員企業に運ばれ調合・火入れされて最終製品となります。協業工場の役割は基本的にこの出荷までです。ただ一般的ではない製品については200リットルの二重窯で少量生産しています。
 火入れの行程は熱殺菌の意味が第一ですが甘みを加えたり塩分を調整したりと組合員それぞれの個性が発揮されますので顧客の好みに応じて多種多様な広がりが見られます。
 協業工場の設立が基本的品質の向上に大いに貢献した結果、火入れにおける味づくりがより一層問われるようになりました。
かつて酒ビール・米・醤油といえば代表的な宅配商品でした。中でも醤油は製造元直売の慣習が残る貴重な存在だったと言えます。大野醤油はたくさんの「大野の醤油屋さん」が、大げさに言うと各家庭の味を守る役割を担ってきたわけです。
  終わりよければすべてよし
大野醤油醸造協業組合
石川県金沢市大野町4丁目甲18-6
TEL.076-268-1301
FAX.076-268-1302
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